
支援の場でも、多くのママ・パパが
お子さんの他害にお困りでした。
他害はお子さんのSOS。
対処しないままだと、
お子さんはストレスから
解放されず、他害は長く続いて
しまうかもしれません。
ママ・パパも、
「あぁ。またお友達を叩いて
しまった…」と、心が疲弊して
しまいますね。
お子さんに対しても、
「どうしてお友達を叩いてしまうの!」と、
イライラして優しく接することができなく
なるかもしれません。
でも、もしお子さんの他害が減ったら。
他害がなくなったら…。
お子さんもストレスが減って、
表情が明るくなることでしょう。
園や学校での遊び、活動にも、
落ち着いて参加できるように
なります。
笑顔も増え、コミュニケーションも
とりやすくなりますよ。
ママ・パパも、「またお友達を
叩いてしまうんじゃないか…」
という不安から解放されます。
心がラクになりますね。
お子さんとも笑顔で接することが
できるようになりますよ。
今日は、私が支援の場で多くの
お子さんに実践して、効果の
あった、「他害を減らす方法」を
ご紹介しますね。
対処のポイントは、
「原因を知り、“起こる前”に対応する」です。
目次
3つの対処で他害を減らしましょう
お子さんの他害を減らすための、
3つの対処法が以下になります。
1つずつ詳しくみていきますね。
1.原因を探る
他害はお子さんの心のSOSです。
困った行動の裏には、必ず
原因が隠されているんですね。
ここで考えられる原因は何だと思いますか?
こだわりを止められた、音が嫌、
雰囲気が苦手、急な予定変更、
ヘルプの出し方がわからない、
他害以外の表現方法を知らない…etc…
お子さんによって原因は様々あると
思います。
この原因を元に、対処方法を考えていきます。
2.他害が起こる前に対処する
他害など、困った行動は繰り返すことで、
強化されてしまうことがあります。
「繰り返す=練習」になってしまう
のですね。
だから、困った行動の練習機会を
1回でも減らし、徐々になくして
いく必要があります。
困った行動の練習機会を減らす。
そのためには、困った行動を
起こす機会を減らすことが
必要ですよね。
だから「事前に対処する」のです。
様々な原因から、いくつかの対処法を
ご紹介しますね。
事前対処の例
①危険なこだわり以外は尊重する
好ましくないこだわりは減らして
いく必要がありますが、そうでない
場合は、ある程度尊重してあげましょう。
②予定変更はできる限り早めに伝える
イラスト、写真、動画、言葉、サイン。
お子さんに伝わる方法で、「早めに」
伝えましょう。
心の準備が必要ですから。
③見通しをもつことができるようにする
1日の流れ、活動の始まり、活動の終わりなど、
見通しをもって生活できるように
サポートしてあげましょう。
カレンダー、イラスト、スケジュール表など、
お子さんに伝わる方法で見通しを
示してあげることが大切です。
④コミュニケーション方法を身につける
「困ったら、“お願い”って言うんだよ」
「困ったら、“お願い”のサインを出すんだよ」
1つ1つ、目を合わせて教えてあげましょう。
以下のような、気持ちの絵カードや
表情カードを活用して、
自分の気持ちに気づけるような
サポートも効果的です。
⇒表情カードを使って『自分の気持ち』を見つけよう【表情データ付】
④ 手が(足が)出る前に止める
様々な事前対応をしていても、
どうしても他害につながってしまう
場合もあります。
その際は、ギリギリでもいいので、
・手を止める
・足を止める
など、他害につながらないように
してください。
大事なことは、「他害を繰り返して
強化させてしまわないこと」です。
3.もしも他害が起こってしまったら…
他害が起こってしまったら、
すぐに、その場から離れる
ようにしましょう。
お子さん自身はイライラしているので、
クールダウンする必要があります。
他害された方のお子さんのケアも
どなたかができるような体制が
とれていると良いですよね。
落ち着いたら、
「〜が嫌だったんだね。」と共感しつつも、
「〜は痛いから止めようね。」
の一言も伝えましょう。
『やってはいけないことは
やってはいけない』
どんなに小さくても、
このことは学んでいってもらう
必要があります。
園・学校と連携を取りながら、他害を減らしていきましょう
他害への対処は、家庭だけで
頑張っても、なかなか効果が
出てきません。
対応に一貫性をもたせる必要が
あるんですね。
だから、園や学校とも連携を
取りながら、進めていくことが大事です。
「他害で困っていること」
「家庭で〜したら上手くいきました」
これらを園などに“伝えて”いって
くださいね。
困り感を共有できたら、サポートの
方向性も共有できます。
そうしたら、困り感も減りますよ。
お子さんの他害が減ったら、
お子さんもストレスがなくなり、
笑顔が増えることでしょう。
お子さんの笑顔を見て、ママ・
パパも心が落ち着きますよ。
心も軽くなるはずです。
ゆっくり。じっくり。
地道な対応になりますが、
みんなで共有して、みんなで
お子さんの困り感を減らして
いってあげたいですね。

・元特別支援学校・小学校特別支援学級の先生14年間
・仕事と家庭の両立に苦しみ、ダウン⇒退職
・繊細で気難しい息子の育児に大苦戦!⇒困り感を実感
・特別支援・繊細な息子の育児で得た学びを“今”困っているママ・パパに伝えたい
・現在、教育関連ライター&教育メディア「ソクラテスのたまご」にて専門家として活動、
不登校のお子さま・勉強に苦手意識のあるお子さまを対象にオンライン家庭教師をしています!
☆メッセージ相談も受け付けています。

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